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暮らしに寄り添う、日常の竹細工。三原さん夫婦の暮らしへの取り入れ方

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暮らしに寄り添う、日常の竹細工。三原さん夫婦の暮らしへの取り入れ方

見た目の美しさはもちろん、暮らしのなかで「育てる」楽しさや、「使う心地よさ」がある生活の道具・竹細工。意外にもお手入れ簡単で、日々の暮らしに馴染みやすいものでもあります。今回は、竹細工職人として活躍されている笑竹堂 三原啓資さんのご家庭にお邪魔し、生活に寄り添った竹細工の使い方や取り入れ方を伺いました。

竹細工職人・三原啓資さんご夫妻の暮らし

大分県・由布市。静かな山あいに佇む一軒の古民家には、竹とともに生きる暮らしがあります。そこに住まうのは、竹細工職人の三原啓資(みはらけいじ)さんご家族。三原さんの暮らしには、竹細工をつくる手と、使う手のぬくもりが、丁寧に積み重ねられています。

長く継承されてきた竹細工の技術を途絶えさせたくないとの想いや、放置竹林の問題、プラスチックや石油など資源の問題、そして「里山の風景を残したい」との気持ちを抱いていた三原さん。脱プラスチックや竹林の手入れなど、できることから実践しようと由布の地へ移住しました。

現在は、竹細工の制作を中心に、農村民泊「不便体験施設Hüben(フーベン)」を夫婦で営み、訪れる人を温かく迎えています。自給自足に近い手作業の多い暮らしの中で竹細工を使うことは、ごく自然な流れです。家庭では実際、どのように竹細工を取り入れているのでしょうか。

毎日の調理に大活躍の竹細工

「竹のざるで米をとぐと水切れがよく、お米がべたっとしないんです」

「蒸しパンやもち米も、竹かごに布を敷き、そのまま蒸し器に入れます」
「竹ざるに布を敷き、柿酢やシロップを濾すのにも使えますよ」

三原さんのお宅では、竹ざるや竹かごをキッチンツールとして日常的に使用しています。

いつもの朝ごはんやお弁当作りの中で竹の道具は大活躍。
水切れの良さ、吸水性、熱湯をかけても割れたり欠けたりしない、取り回しの良さなど万能ツール。サッと水洗いして干すだけ、取り扱いが簡単な点も特徴です。

使ってわかる、竹の道具の良さ

壊れやすいから、そっと大事に使う。いいえ、そんなこととはありません。竹の道具は使い込んでこそ、自分の味が出るもの。日々使って、洗って、干して。汚れたら、たわしでゴシゴシこすって、洗う。そんなお手入れで大丈夫。毎日使うことで艶が出て、道具が育っていきます。

何気ない料理も、竹細工に盛るだけで素敵な一品に。

「ザルに乗せるだけで、ちょっとしたおにぎりがすごく美味しそうに見えます」

「普段のごはんでも、季節を感じる器に乗せるだけで気持ちが上がるんですよね」

例えばただ洗っただけのトマトやきゅうりなどの野菜、少し不格好に焼けてしまったパンだって、竹ざるに盛って食卓に出すだけで絵になる。そんな演出も竹細工は得意で、「ちょっと豊かにする道具」の本領を発揮します。

収穫物や洗濯物などの入れ物としても便利

調理以外にも使い道はたくさん。大きい竹かごには洗濯物を入れておいたり、畑の野菜や庭の木の実を収穫して泥付きのまま入れたりできます。

丈夫な角かごには一升瓶や雑誌入れとして、キャンプに持っていって重いものを運ぶのにも使用可能。小さい竹かごは小物入れとして、玄関やテーブルの上など様々な場所に置かれています。

竹細工は、古くから家庭で用いられる生活用品。 気負いせず、どんどん使って自分色に染めていって。

別府では、温泉の熱で調理する「地獄蒸し」の食材を入れる竹ざるや、温泉に行く際の湯かごが使われてきた竹細工。湯治客も地元民も広く生活に竹を取り入れてきました。

竹箸や竹のスプーンなどから始めてみるのもいいかもしれません。時間が経って飴色に変わる竹細工もまた魅力のひとつ。
ぜひ、別府に来た際はお気に入りを見つけ、日々の生活で使い込んでいってください。

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